PowerDNS Recursor 5.0.1をリリースしました。
これは5.0ブランチの最初のパブリックリリースです。
最新の4.9リリースと比較すると、このリリースでは、YAMLファイルから設定を読み込む機能が追加され、設定の構造、処理、エラーチェックが強化されています。
今までのバージョンで利用していた設定ファイル(recursor.conf)も継続して利用できます。設定ファイルをYAMLファイルへ変換するプログラムも提供されます。将来のリリースでは、従来の設定ファイルは利用できなくなる予定です。
今回のリリースからビルド手順が変更されます。PowerDNS Recursorの様々なディストリビューション向けパッケージは、調整済みになっています。
YAML設定に加えて、このリリースには以下の変更が含まれています。
- PowerDNS Recursorに、着信TCPクエリを処理する専用スレッドが追加されました。
- NSレコードに関連するいくつかのエッジケースの処理が改善されました。
- 生成されるいくつかのファイルがソースコードのアーカイブにパッケージされるようになりました。
- PowerDNS Recursorはデフォルトで拡張エラーを応答に含めるようになりました。
- デフォルトで、PowerDNS RecursorはRecursion Desired (RD) ビットが設定されていないクエリを禁止するようになりました。
- nsec3-max-iterationsのデフォルトが50に引き下げられました。
本リリースには、多くの小さなバグ修正および改善が含まれています。詳細は変更履歴をご覧ください。
アップグレードを行う際には、アップグレードガイドを確認してください。
ご意見・ご感想はメーリングリスト、バグの場合はGitHubまでお寄せください。
ソースコード(署名ファイル)は、ダウンロードサーバからダウンロードできます。いくつかのLinuxディストリビューション用のパッケージは、PowerDNSリポジトリからダウンロード可能です。
5.0.0のリリースから、オープンソースのEOLポリシーを変更しました。古いバージョンのサポートは、新しいメジャーバージョンのリリースから1年間サポートされます。詳しくはEOLポリシーをご覧ください。
また、4.5リリースで32ビットタイムを使用するシステムのサポートを終了したことにも触れておきます。これには多くの32ビットLinuxプラットフォームが含まれます。
バグや課題の報告、機能のリクエスト、プログラムの修正、機能実装を行ってくれたPowerDNSコミュニティのメンバーに感謝します。
執筆者:Otto Moerbeek
Senior Developer at PowerDNS