4回目のアルファリリースとなるPowerDNS DNSdist 1.9.0をリリースしました。
今回のリリースの最も重要な新機能は、DNS over HTTP/3のサポートです。前回のアルファ版でサポートを発表したDNS over QUICのように、DNS over HTTP/3はQUICを使用し、過酷な環境でも優れたパフォーマンスを提供します。この新機能のために、再びCloudflareのQuicheを活用し、DNSdistの依存関係を少なくしています。
また、アルファ3以降、他にもいくつかの新機能を追加しました:
- 拡張DNSエラーステータスの設定サポート
- キャッシュヒット比率による動的ブロックルールが追加されました。
- 非同期DNSのためのgetAddressinfoが追加されました。
- REST APIに'rings’エンドポイントが追加されました。
- NetmaskGroupにaddNMG機能を追加しました。
- SSLプロキシプロトコルTLVを設定するオプションが追加されました。
- TeeActionにプロキシプロトコルv2のサポートを追加しました。
- バインドごとに着信PROXYプロトコルを有効にします。
- パケットキャッシュのエントリの最大サイズを設定できるようになりました
- ANYクエリに対するレスポンスをスプーフィングする機能が追加しました。
- QNameSuffixRule、PayloadSizeRule、TCResponseActionが追加されました
- DynBlockRulesGroupにremoveRange機能を追加しました。
- setSuffixMatchRule のビジターからのアクションの設定がサポートしました。
- nghttp2を利用した場合、HTTP/1.1のクライアントに対してはHTTP 400を応答するようになりました。
また、いくつかの問題も修正しました:
- ソースコードからレガシーな用語を削除しました。
- nghttp2を有効にし、DoHを無効にてコンパイルしたときの問題を修正しました。
- Quicheのバージョンチェックの問題を修正しました。
- DNS over QUICに関するレイテンシのメトリクスが取得できない問題を修正しました。
- 名前またはUUIDで最後のルールを削除したときの問題を修正しました。
- DNS over QUICを有効にし、DNS over HTTPSまたはDNS over TLSを利用しないオプションでコンパイルしたときの問題を修正しました。
より完全な変更履歴と現在のドキュメントはDNSdistのウェブサイトをご覧ください。
ソースコード(署名ファイル)は、ダウンロードサーバからダウンロードできます。いくつかのLinuxディストリビューション用のパッケージは、PowerDNSリポジトリからダウンロード可能です。
ご意見・ご感想はメーリングリスト、バグの場合はGitHubまでお寄せください。
バグや課題の報告、機能のリクエスト、プログラムの修正、機能実装を行ってくれたPowerDNSコミュニティのメンバーに感謝します。
執筆者:Remi Gacogne
Senior Developer at PowerDNS